Diary Blog of Dary

temtanが書いた文章

「話を聞くこと」というアドバイスについて

さて、今年最後のエントリ。自分のダイアリではは特に時事には拘らないつもりなので相変わらずなんですが、今日はちょっと軽めに。

よく、恋人を作る為や、それだけでなくても人間関係のアドバイスなどでよく聞かれるのが、「話を聞くこと」というのがありますね。

人の話を聞こうよ - 成馬零一が考えていること。

上記や、最近読んだ 草食系男子の恋愛学 などでも相手の話を聞くことは大事だと言っていました。この話自体は特に否定しませんが、ちょっと考えた事があるのでここに書いておきます。

この「話を聞くこと」という行為は、文字通り「相手の話の内容を聞いて理解すること」と解釈しては駄目で、正確に言うと「自分が相手の話を聞いているんだということを相手に思わせること」だと思っています。まあ、これは相当穿った見方なので、くだいて言うならば「自分が相手の話を聞いているんだということを伝えること」程度が普通かな。

この手の「話を聞くこと」というアドバイスでよくあるのが「うんうん」と頷くと良い*1とか、そういった類の行動に関することばかりで、相手の話の内容をどう理解するのか?とかの「話を聞いて理解する」という意味でのアドバイスは見たことがありません。つまり、もっとも重要なのが、「相手の話を理解すること」ではなくて「相手に話しを聞いてもらっていると思わせること」が重要なのだということです。まあ、通常は「相手の話を理解」→「反応」→「相手に思わせる」という流れになるのでしょうからあまり問題視されていないのでしょう。しかし、(普通はしないけど)やろうと思えば相手の話を全く理解せずとも、相手に自分が話を聞いていると思わせれば(その場は)良いわけです。逆に、相手の話をちゃんと聞いて隅から隅まで理解していようが、それが相手に伝わっていなければ意味が無いわけです。結局「話を聞くこと」というのは、こちらから発信し伝える能力のことなのです。伝える能力が低い人は「話を聞くこと」の能力も低い訳です。

自分は、この手の意見にあるような「適度に頷いている→話を聞いていると思える」といった感覚には共感は出来なくて、相手がこちらの目を見ていようが、適度に「うんうん」頷いていようが、ハナクソ穿ってようが、枝毛を気にしていようが、相手の受け答えの言葉を中心に「相手が聞いている」かどうかを(100%そうだとは言わないが)判断しているつもりです。むしろ、なぜか、本当に何故か解らないのですが、こっちの目をしっかりを見つめている人に対して「こいつ話をちゃんと聞いているのか?」という感情がわき上がる事もあります。まあ、ハナクソ穿っててもそう思いつつ、話をした後の受け答えで判断するので、別に例にあがっているような感覚とは真逆というわけではないのですが。

まとめると、「話を聞くこと」というのは「話を聞いているよアピールをすること」だってことです。

*1:草食系男子の恋愛学でもそういう記述あり